高諸神社について|約1300年受け継がれる「おつるぎさん」

高諸神社について

約1300年、この地で受け継がれてきた「おつるぎさん」

広島県福山市今津町に鎮座する高諸神社。

地域では古くから、「おつるぎさん」の名で親しまれてきました。

社伝では、その創建は白鳳年間、676年から678年頃と伝えられています。

時代が変わり、町の景色や人々の暮らしが変わっても、この場所で祈りを受け継いできました。

厄除けや家内安全、交通安全。お子さまの誕生や成長。新しい仕事や暮らしの始まり。

高諸神社は、地域の人々が人生の節目に手を合わせる場所として、今日まで大切に守られてきた神社です。


なぜ「おつるぎさん」と呼ばれているのでしょう

一振りの剣から始まったと伝わる物語

高諸神社には、古くから語り継がれてきた由緒があります。

社伝によれば、遠い昔、新羅から来た王子が航海の途中で嵐に遭い、今津の海岸へ漂着したと伝えられています。

地元の庄司・田盛は王子を助け、自宅へ迎えて看病しました。

しかし、王子はその後亡くなります。

その後、王子が田盛の夢枕に現れ、自らを須佐之男命であると告げ、携えていた一振りの剣を祀るよう伝えたとされています。

田盛はその言葉に従い、この地に社を建て、剣を「劔大明神(つるぎだいみょうじん)」として祀りました。

このことから、いつしか神社は地域の人々から「おつるぎさん」と呼ばれるようになったと伝えられています。

現在に至るまで親しみを込めて呼ばれている「おつるぎさん」という名前には、この神社が長い年月を地域とともに歩んできた歴史が込められています。


千年以上前の記録にも残る高諸神社

「昔からある」だけではない、記録に残された歴史

高諸神社の歴史を伝えるものは、由緒だけではありません。

平安時代の歴史書『日本三代実録』の貞観9年(867年)の記録には、備後国の「高諸神」の名が見られます。

さらに、延長5年(927年)に完成した『延喜式』の「神名帳」に記載された備後国沼隈郡の高諸神社に、現在の高諸神社が比定されています。

1300年という年月は、あまりに長く、私たちにはなかなか実感しにくいものです。

けれど、その間には何世代もの人々がこの場所を守り、神様を祀り、次の世代へ受け継いできました。

高諸神社が今もこの地にあることそのものが、長い歴史の積み重ねと言えるのかもしれません。


延喜式内社として

千年以上前から記録に残る神社

高諸神社は、延喜式内社(えんぎしきないしゃ)とされる神社です。

延喜式内社とは、平安時代に編纂された『延喜式神名帳』に記載されている神社をいいます。

『延喜式』は927年に完成した書物です。

つまり、その神名帳に高諸神社の名が記録されているということは、少なくとも千年以上前には、この地域で祀られていた神社の存在が記録されているということになります。

「延喜式内社」という言葉だけを見ると、少し難しく感じられるかもしれません。

けれど大切なのは、格式を誇ることよりも、

この場所で千年以上にわたり、人々が祈りをつないできた

ということではないでしょうか。

延喜式内社について詳しく見る


御祭神・須佐之男命

災厄を祓い、人々の暮らしを守る神

高諸神社では、須佐之男命(スサノオノミコト)を御祭神としてお祀りしています。

須佐之男命は、『古事記』『日本書紀』にも登場する日本神話を代表する神様の一柱です。

八岐大蛇(ヤマタノオロチ)を退治した神話でも知られ、古くから災厄を祓い、人々を守る神として信仰されてきました。

その御神徳から、

  • 厄除け・災難除け
  • 家内安全
  • 健康祈願
  • 五穀豊穣
  • 開運

など、さまざまな願いを込めてお参りされています。

高諸神社でも、厄除けをはじめ、交通安全、家内安全、お宮参り、七五三など、人生のさまざまな節目のご祈祷を承っています。

須佐之男命について詳しく見る

ご祈願・ご祈祷について


高諸神社の御神木

長い年月、この場所を見守ってきた「ハク」

境内には、大きなハク(柏)の木があります。

このハクは別名イブキ・イブキビャクシンとも呼ばれる樹木で、高諸神社のものは非常に大きく、昭和43年(1968年)に福山市の天然記念物に指定されています。

福山市によると、

幹の目通り周囲 約3.7m
樹高 約10m

という大木で、県内でも有数の規模とされています。

人の一生よりもはるかに長い時間、この場所に立ち続けてきた木です。

高諸神社へお参りの際には、社殿だけでなく、ぜひ御神木にも目を向けてみてください。

長い年月を重ねてきた神社ならではの静かな時間を感じていただけるかもしれません。


海とともに栄えた「おつるぎさんの市」

高諸神社には、かつて「おつるぎさんの市」と呼ばれる市が開かれていたと伝えられています。

現在とは周辺の景色も大きく異なり、かつては潮の干満を利用して船で参拝する人々もいました。

そのため、市は「潮間の市(しおまのいち)」とも呼ばれていたと伝えられています。

神社は、ただ神様をお祀りするだけの場所ではありませんでした。

人が集まり、交流し、町の暮らしとともに存在する場所でもありました。

「おつるぎさん」という親しみのある呼び名が今も残っていることからも、この神社と地域との距離の近さを感じることができます。


地域の中にある神社として

高諸神社は、大きな観光神社ではありません。

けれど、それはこの神社の価値が小さいということではありません。

長い年月にわたり、地域の人が子どもの誕生を報告し、家族の健康を願い、一年の無事に感謝してきた場所。

華やかさとは別のところにある、暮らしのすぐそばにある神社という存在があります。

「何か特別なお願いがなければ参拝してはいけない」ということもありません。

近くを訪れたとき。

少し心を整えたいとき。

新しいことを始めるとき。

あるいは、何事もなく毎日を過ごせていることへの感謝を伝えたいとき。

どうぞお気軽にお参りください。


高諸神社の概要

神社名
高諸神社(たかもろじんじゃ)

通称
おつるぎさん

鎮座地
広島県福山市今津町6丁目15-10

御祭神
須佐之男命(スサノオノミコト)

創建
社伝では白鳳年間、676~678年頃と伝えられています。

由緒
延喜式神名帳に記載された備後国沼隈郡「高諸神社」に比定される式内社。『日本三代実録』貞観9年(867年)の記録にも高諸神の名が見られます。

御神木
ハク(福山市指定天然記念物)

ご祈願
厄除け・厄払い、交通安全、家内安全、お宮参り、七五三、安産祈願、商売繁盛、合格祈願など


人生の節目に、「おつるぎさん」へ

約1300年という長い歴史の中で、高諸神社を訪れた人々の願いは、それぞれ違ったはずです。

家族が健康でありますように。

子どもが元気に育ちますように。

仕事がうまくいきますように。

無事に一年を過ごせますように。

時代が変わっても、人が大切な人の幸せを願う気持ちは、あまり変わらないのかもしれません。

高諸神社「おつるぎさん」は、これからも福山市今津町で、地域の皆さまの暮らしとともに歩んでまいります。

特別な日にも。

何でもない一日にも。

どうぞ心静かにお参りください。


高諸神社「おつるぎさん」

〒729-0111
広島県福山市今津町6丁目15-10

TEL 084-933-2360

電話受付時間 9:00~17:00

駐車場あり

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